特集ページ
■猫の免疫を考える 1
2005/06/04更新
今回、新しく追加することになったページです。 私自身、今までの人生を振り返ると幼い時から現在までペットがいない生活というのがありませんでした。必ず私の傍らには犬と猫がいました。(他にもいましたが・・・) 特に猫族との付き合いは非常に長く、生まれた時から(?)現在まで猫族との縁が切れたことはありませんでした。 しかし、いつからでしょうか・・・そんな猫族の「本当の寿命」について考えるようになったのは・・・。 あの当時は「伝染病」「感染経路」等ということを考えたことはありませんでした。猫は自由に外と家を往来し、発情期になれば屋外の至るところで雄同士の喧嘩は日常茶飯事の出来事でした。多くの日本の猫はそういう生活を送ってきたと思います。それが本来の姿だと信じて疑わなかったのです。 また、猫の死の要因についてここ10年の間は圧倒的に尿路トラブルが多かったように思います。何十年も昔、「ねこまんま」と呼ばれた食事がメインだった頃はどうだったのでしょう? ここ十年でペットの寿命は飛躍的に延びてきました。それが予防接種によるものか、フードの進歩によるものか、室内飼いをした結果なのかは定かではありません。もしかすると、その全てなのかもしれませんが・・・。そして、それを証明するように現在、室内飼いの猫の寿命は確実に延びているのですが、その反対に昔と変わらぬ生活をしている猫は圧倒的に寿命が短いように思います。 軽い感染症や体調不良であれば早期治療が功を奏すことがあります。しかし、それも本当に投薬治療で治ったのか疑わしいと思うようになりました。何故なら、ある時期、生まれて一ヶ月半の2匹の子猫が下痢症状を2日続けた為、獣医師に相談したのです。すると「検査の結果は特に伝染性などのものではないから、元々のものでしょう。でも、下痢を2日してるなら、かなり衰弱してるし、このままだと死んでしまう可能性が高いし、持続点滴して様子を見ましょう」ということになりました。 病院に入院した翌日様子を見に行くと、か細い脚に輸液の針が入れられ、痛みからか、針の入った脚は床につくことが出来ず脚を上げたまま私の方を見つめて柵越しに出して欲しいと泣きわめいていました。おのずと二匹は隣同士の部屋に分けられ同じように持続点滴をされていました。その時の悲しい目が未だに忘れられないでいます。その翌日の夜に「今日は食事を食べたから大丈夫でしょう」という連絡を頂きました。ところが入院して3日目の朝、何と2匹は冷たくなって戻ってきたのです。「どうして??」という私の問いに獣医師は「やっぱりダメでした」と言い放しました。私の中で「どうして二匹とも同時期に亡くなるの?体力的にも差がないからといって、同じ時に亡くなるなんて変だ!同時に死ぬ原因は、二匹同時にスタートした点滴が原因じゃなかったんだろうか?」という気持ちが湧き上がりました。まだ、小さな時に親から離して孤独に死なせてしまったことを本当に後悔しました。 この時から獣医師は本当に猫を理解して適切な治療というものを行っているだろうか?と疑問を持つようになりました。 その後、私は看病を自分で行うことを決意しました。下痢が続いても、抗生物質も吐き出すし、飲んでくれない。注射も暴れ嫌がり、既に骨と皮で脱水状態で出来ない。(毛の少ないコーニッシュレックスという特殊な猫です)そんな中、小さくやせ細った体がどんどん冷えていきました。親は見放してしまったようです。 生後3ヶ月を過ぎ、体は小さめでしたが、普通のドライフードも食べるようになり他の猫たちと元気に遊ぶまでになりました。 その仔猫は小さな時から心臓が弱かったこともあるのですが、1回目の予防接種の後に嘔吐を繰り返し苦しんだこともあって、その後は一切表には出さず、それ以降の予防接種は一切せずに現在まで来ています。途中で亡くなっていないから言えることかもしれませんが、あの時病院に預けなかったことは後悔していません。また、この経験がその後の私と猫の免疫を考える最初の出来事になりました。 |